【栄養と運動編】あなたは大丈夫?意外と多い「骨粗鬆症」予防・改善する為に骨密度を上げよう!
「骨粗鬆症にはなりたくない…」「まだまだ私は大丈夫!」
と考えているあなた…本当に大丈夫ですか?
日本人は
- 60歳代:5人に一人
- 70歳代:3人に一人
- 80歳代:2人に1人
が骨粗鬆症ともいわれています。
知らない間にあなたも骨粗鬆症になってしまう可能性がありますが、骨粗鬆症は予防が大切です!
今回は前回の【基礎編】を踏まえて、【栄養・運動編】として、骨粗鬆症の予防につながる内容をお伝えしていきます。
是非、最後までご覧ください。
併せて【基礎編】も是非、ご覧ください。
骨のための栄養
【基礎編】でお伝えしたように、骨密度を上げるためには適切な栄養摂取が重要です。
どのような栄養素をどのくらい摂ることが必要なのかを詳しくお伝えしていきます。
カルシウム
骨基質はコラーゲンを主体とした有機基質に沈着したヒドロキシアパタイトから機成されおり、ヒドロキシアパタイトはカルシウムとリンの複合体です。
簡単に…
皆様がよく知るカルシウムはリンという成分とくっついて、別の名前に生まれ変わる。それがヒドロキシアパタイトという難しい名前です。
体内のカルシウムの99%、リンの85%がヒドロキシアパタイトとして骨や歯といった硬い組織に蓄えられています。
*食事摂取基準におけるカルシウムの目安量は
- 体内蓄積量
- 尿中排泄量と経皮的室素損失量
- 吸収率
による要因加法で決められます。
1日の推奨量は
18~29歳 男性 | 800㎎ |
30~74歳 男性 | 750㎎ |
75歳以上 男性 | 700㎎ |
18~74歳 女性 | 650㎎ |
75歳以上 女性 | 600㎎ |
とされ、カルシウム摂取量を増加する場合はさまざまな食品の摂取量を増やす必要がありますが、特に乳製品や大豆製品が良いカルシウムの給源となります。
ですが、カルシウムの吸収率は決して高くありません。
年齢により異なりますが、おおよそ20~30%程度です。
カルシウム給源となる食品によっても異なりますが、成人女性における吸収率は最も吸収の良いとされる牛乳で約40%小魚で33%、野菜で約19%であるというエビデンスもあります。
ここで、注意してほしいことは多く摂ればとるほど良いというものではないということです。
カルシウムは体内で吸収・消化出来る量が決まっているため、多く摂りすぎると吸収・消化出来ずに体内に溜まってしまいます。
その結果
- 高カルシウム血症
- 高カルシウム尿症
- 軟組織の石灰化
- 泌尿器系結石
- 前立腺がん
- 鉄や亜鉛の吸収障害
- 便秘
などの様々な健康障害が起こります。
上に示した適量を保つように注意しましょう。
*食事摂取基準
日本人が食事から、どのくらいエネルギーや栄養素を摂ることを目安にすると良いかを示した基準です。健康増進法に基づいて国(厚生労働省)がまとめているもので、大量の研究論文をもとに、5年ごとに内容を見直しています。
乳糖
乳糖はカルシウムの吸収を亢進するとされています。
ですが、そのメカニズムは未だに明確ではありません。
現段階では
- pHの影響
- 乳糖と結合することによる可溶性
などが指摘されています。
一方で、*乳糖分解酵素欠損症は東洋人では高い確率でみられます。
乳糖をどのくらい摂取した場合に下痢が起きるかには個人差があり、多くの人は1度に多量の牛乳を飲まなければ問題ないとされています。
また、乳糖を加水分解した牛乳や乳糖を含まないチーズ、ヨーグルトなどはそのような人でも摂取可能なことが多いです。
牛乳を飲むと下痢になりやすい方でも、乳糖を加水分解しているチーズやヨーグルトは服用しやすいかもしれません。
*乳糖分解酵素欠損症
乳糖分解酵素欠損症は、乳糖不耐症ともいわれます。
乳糖を分解するための“ラクターゼ”と呼ばれる酵素が生まれつき不足していたり、働きが弱まったりすることで乳糖を消化吸収できず下痢などの症状を引き起こす病気のことです。
たんぱく質
骨には約25%のたんぱく質が含まれており、その90%程度がコラーゲンとして存在しています。
たんぱく質は骨の重要な構成成分です。たんぱく質が不足すると骨の形成を悪くする可能性があります。
また過度なたんぱく質摂取は*腎糸球体濾過率を上昇させ、硫黄酸化物などがカルシウムの尿細管からの再吸収を減少させ、カルシウム排泄量を増やしてしまいます。
簡単にいうと…たんぱく質を摂りすぎると逆に出ていく量が増えてしまうということです。
たんぱく質の中でも牛乳中のカゼインホスホペプチドはカルシウムがリン酸と結合して不溶性になることを防止し、吸収を良くするとされています。
皆様がよく知るプロテインにもカゼインプロテインという種類が存在します。
プロテイン=たんぱく質ですので、興味がある方は少し調べてみると良いかもしれません。
*腎糸球体濾過率
腎臓の機能を示す指標のことを指します。
糸球体は腎臓の中で血液を濾過して尿をつくる役割を果たしています。そのうえで腎糸球体濾過率は、糸球体が1分間にどの程度血液を濾過して尿を生成できるかを示す値とされています。
ビタミンD
ビタミンDにはビタミンD3とビタミンD2の2種類があります。
- 紫外線の働きで皮膚においてコレステロール前駆体から生合成されるビタミンD3
- 食物に含まれるビタミンD2
があり、作用はほぼ同じとされています。
ビタミンDは肝臓と腎臓において水酸化され、活性型のビタミンDになります。
活性型ビタミンDは
- 腸管上部でのカルシウムの吸収促進
- 遠位尿細管でのカルシウムの再吸収の亢進
- 副甲状腺ホルモンによるカルシウム再吸収作用の亢進
を促すとされているため、骨形成には必須の栄養素です。
日本人は魚介類の摂取が多いため不足することはほとんどありませんが、たんぱく質源が肉類に偏り魚介類の摂取が少ない人においては、肉類・魚介類の両方からたんぱく質を摂ることが重要です。
最近はコンビニでもサラダチキンなどを手軽に買う事ができ、その手軽さからササミやサラダチキンなどに頼る方が多くなっていますが、肉類だけの摂取に偏るとせっかく意識して摂っていても逆効果になってしまう可能性があります。
肉類、魚類両方でたんぱく質を摂取するように意識しましょう。
リン
リンは骨の約15%を占める重要な成分であるとともに、カルシウムとのバランスやホルモンを介してカルシウムの吸収に関わっています。
カルシウムとリンの摂取比率としてカルシウム 1に対して0.5~2が勧められています。
加工食品、インスタント食品にはリン酸塩が添加物として使用されており、これらの食品を多用すると、カルシウムとリンの糖類バランスを崩すことになります。
コンビニ、スーパーでのお弁当やウインナーやハムなどの加工食品は摂りすぎないように注意しましょう。
実際にどのような運動が効果的?
骨密度を上げるためには適切な運動が必要です。
では、実際にどのような運動が効果的なのでしょうか?
実はアスリートのような大変な運動をしなくても、骨密度を上げることができます。
今回は誰でも簡単にできる運動を二つ紹介していきますので是非実践してみてください。
ウォーキング
【基礎編】でお伝えしたように骨の成長にはいくつかのプロセスが存在します。
そのプロセスの中でもお伝えしているように骨密度を上げ、骨の成長を促すためには骨の細胞を一度壊し、新しい細胞に生まれ変わらせることが必要となります。
ウォーキングを行うと、骨(特に踵部分)に衝撃が与え骨にかかる力を感知するセンサーが働きます。
すると古い骨が生まれ変わり、新しい骨へと成長して、骨密度が上がるということです。
骨密度を上げるためには「衝撃」が必要ですが、歩くことで踵へ衝撃が加わり骨密度を高めることができます。
複数の研究結果から骨密度を上げるために有効なウォーキング時間は1回最低10分とされています。
ある程度の時間を継続し、骨への刺激をリズミカルな運動で継続的に刺激として加えるとともに、身体全体の筋力も向上させ全身の骨密度を上げていきましょう。
パワープレート
スマートウェイ・スマートスタジオ各店で導入しているパワープレートという振動マシーンですが、実は骨密度を上げるためにとても有効なトレーニング器具なんです!
パワープレートは閉経後女性において骨ミネラル濃度を増大させ、筋力・筋パワーを向上し、脂肪減少を促したという研究結果もすでに発表されており、株式会社SHAREでも骨密度の研究を行っております。
パワープレートはハーモニック3D振動といわれる3方向からの刺激を身体に与えることができます。これを聞いただけでも、先ほどのウォーキングの文言を確認すると…
骨密度を上げるために踵からの刺激だけでもいい刺激なのに、更に振動の刺激が加わったら…
想像できる通り「平地で運動をするよりもパワープレートを活用することで更に効果を加えることができる」ということは容易に想像できるかと思います。
更に細かくお伝えすると、足裏には固有感覚受容器と言われる身体の位置や感覚を察知するセンサーが存在しています。
この固有感覚受容器への刺激をパワープレートの振動刺激で更に増やすことで、足裏の感覚も良くなり骨密度を上げることができるということとなります。
また、パワープレートの上での運動に関しては常に動き続ける運動よりも、静止する運動が効果的です。
例えばスクワットだと
上下に動きをつけたスクワットよりも、下のポジションでキープするスクワットが効果的です。
例に挙げた種目はスクワットですが、スクワットではなくどの種目でも同じことが言えます。
特に、パワープレートの上に立った状態で行うトレーニング種目がおすすめです。
スマートウェイ・スマートスタジオの会員の皆様は是非、ご来店時に実践してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は骨密度、骨粗鬆症にまつわる内容を【基礎編】【栄養・運動編】の2つに分けてご紹介させていただきました。
骨粗鬆症は自分は大丈夫だと思っていても、気づかないうちになってしまう可能性のある病態です。
骨粗鬆症はなによりも予防することが重要です。
そのためにはご紹介した食事や運動を日々、少しずつでも意識していくことがポイントです。なる前に今から予防をしていきましょう。
また、スマートチェーンでは現在、研究を社内で実施しております。
その研究の一つのテーマが今回ご紹介している『骨密度』です。
パワープレートを活用した骨密度を上げる内容などを研究中ですので、その内容についてはまた改めてご紹介させていただきます。
みんなで、骨密度を上げて元気な身体を保っていきましょう!
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所属の健康運動指導士トレーナー竹村です。
内科系疾患・整形外科疾患・予備軍の方に向けた健康増進施設、指定運動療法施設にてトレーナー従事中
運動を行う上での効果やポイント、身体についての知識など、運動に関わる様々な情報を発信していきます。
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