理学療法士コラム|加齢による身体の変化を予防・防止対策して健康寿命を伸ばそう!
メディカルフィットネス パーソナルトレーナー・理学療法士のタケダです。
年齢を重ねるにつれ
- 身体の動きや反応が鈍くなった
- ふらつきが増えた
- 踏ん張れなくなった
- 節々が痛むようになった
こんなことを考える機会が増えてしまったり、なにか不調があれば「歳のせいだ」などと年齢を言い訳にしてしまうことがありませんか?
なぜ、歳を重ねるとこういったことが起こるのでしょうか?
今回は加齢に伴う身体の変化についてご紹介します。
加齢による変化
まずは加齢により変化するものを見てみましょう。
加齢により減退する
加齢によって減退する機能はさまざまあります。
- ホルモン産生(テストステロン・エストロゲン・成長ホルモンなど)
- 最大酸素摂取量
- 骨の強度と骨密度
- 神経系の能力(神経系の機能・コーディネーションの低下)
- 筋量や筋力(活動量・ホルモン分泌量の減少)
- バランス能力(コーディネーション・柔軟性の低下)
など
加齢により増加する
先ほどご紹介した機能とは反対に、加齢によって増加するものもあります。
- 体脂肪(活動量・ホルモン分泌量の減少によるもの)
- 安静時とトレーニング中の心拍数(運動不足や若年者と比較した際の運動強度の低下によるもの)
- 日常生活活動での他者への依存(要支援・要介護等ADLレベルの低下)
など
ではこれらの変化をどのようにして『予防・防止』していけばよいのでしょうか?
加齢による影響を予防・防止するために
定期的な運動(ホルモン産生を刺激する)
運動をすることで、身体が軽くなったりスッキリしたり、気持が晴れる事があります。
それは運動によってホルモンが分泌されるからです。
運動によって分泌されるホルモン
成長ホルモン…タンパク質を合成して筋肉をつける/脂肪を分解する
➡分泌が低下すると、心臓の機能低下/メンタル面の不安定になる
テストステロン…筋肉や骨量の増加/骨粗鬆症の予防
➡分泌が低下すると、筋肉が付きにくくなったり、骨量が減少したりする。
セロトニン…精神を安定させる神経伝達物質
分泌が低下すると、抑うつになる。
ドーパミン…快楽をもたらす神経伝達物質/メンタル面の安定
➡分泌が低下すると、意欲が出なかったり、無気力になったり、感動しにくくなる。
ノルアドレナリン…集中力を高めたり/積極的な行動を起こしたりする
➡分泌が低下すると、やる気や集中力が低下する。
エンドルフィン…苦痛を取り除くときに最も多く分泌され、頭がさえる覚醒効果がある。
レジスタンスエクササイズを行う
骨への影響
歳を重ねると”骨粗鬆症”のリスクも上がってきます。
骨粗鬆症予防または改善のためには、骨に対して刺激を入れることが重要です。
骨に対して長軸方向に物理的な刺激が加わることで、骨の強さが増加すると言われています。物理的な負荷が大きく重力がかかる運動の方が、骨密度が増えやすいことも言われています。
骨を作る”骨芽細胞”は衝撃を受けると活性化し骨を成長させ、骨密度を高める働きが期待できるとされています。
”かかと落とし”などの動作を行うと両足の骨に体重分の負荷がかかるため、骨芽細胞は活性化し骨密度の増強に役立ちます。
メディカルフィットネス札幌北12条店・小樽店では”パワープレート”を使用したトレーニングを行うことができます。パワープレートの振動により骨に対する長軸方向への刺激を入れることで、実際に骨密度検査の結果が良くなったといった研究結果もあります。
筋力・筋量への影響
高齢者の場合、複合関節運動(複数の関節を一気に使う運動)ではなく”単関節運動”(一つの関節を使った運動)を中心に行うと良いです。身体構造が弱くなっている可能性があり、無理な負荷がかかると関節傷害などを起こす可能性があるためです。
自重での運動をコントロールできるようになってきたら、少しずつ複合関節運動を取り入れていくようにしましょう。
バランストレーニングを行う
バランス能力には、以下の要素が関係しています。
平衡機能
運動に伴って姿勢を維持したり、調整したりする神経系の機能
例|立ち直り反応・平衡反応など
運動能力
関節の柔軟性、筋力、敏捷性、アライメント(骨や関節の並び方のこと)や姿勢など
感覚機能
表在感覚(皮膚の感覚)深部感覚(運動の感覚)特殊感覚(視覚や聴覚など)
認知機能
五感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚)前庭感覚(平衡感覚)固有受容覚(自分の身体の位置や動き、力の入れ具合を感じる感覚)などの感覚を受容し、どう解釈するか。
環境
路面の状態や障害物、明暗など
上記の要素を意識して、バランス(身体の安定性)を維持するために、前後方向・左右方向にバランス能力を求められる運動を行っていくとよいでしょう。
まとめ
今回は、加齢と身体の変化と予防・防止対策についてをまとめました。
- 定期的に運動してホルモン産生を刺激する
- 運動を行って骨に対して刺激を入れる
- 筋力を維持/増強していく
- バランス能力を維持/増強していく
がとても大切です。
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メディカルフィットネス北12条店所属 理学療法士のタケダです。
整形外科疾患、内科疾患の方、予備軍の方に向けた指定運動療法施設 メディカルフィットネスにいます。
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