急な温度変化にご注意!今から気を付けたい熱中症と脱水症について
熱中症と脱水症はどんな病気?
最近は暖かくなってきて日中は上着を着なくても過ごせるような季節になってきました。
暖かくなってきたときに注意したいのが熱中症と脱水症です。
最近では本州や九州などでも熱中症などで体調を崩すというニュースがよく見られるようになってきていますが、熱中症と脱水症は汗をかくことや体温調整がうまくいかないことで発症します。
熱中症
高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。
屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、救急搬送されたり、場合によっては死亡することもあります。
症状
- 軽度:めまいや立ち眩み、筋肉のけいれんが起こります。
- 中等度:頭痛や嘔吐などが起こり、ぐったりとしてきます。
- 重症:意識障害や全身のけいれん、高体温など生命の危機に陥るまでになります。
脱水症
人の体重の60~70%が水分で占められています。
これらの水分はほとんどが細胞の中に含まれており、残りは血液や細胞外の水分となります。
脱水症はこれらの細胞内、外のどちらかの水分が失われることで起こる病気です。
症状
軽度:頭痛、微熱、倦怠感、めまいなどが起こります。
中等度:嘔吐、めまい、尿が出にくい、手足のしびれ、頭痛が起こり、この頃から徐々に体温が上昇していきます。
重度:血圧の低下、脱力、意識障害、頻脈、けいれんなどが起こります。
応急方法
屋外だけでなく、屋内においても熱中症になる危険はあります。
体調不良がある場合には、まず意識状態を確認するようにしましょう。
熱中症の場合、意識状態によっては対処法が変わるからです。
意識がある場合
まずは涼しい場所に移動し、服やベルト等を緩めます。
体を冷やす際には腋や首筋、股関節の付け根を冷やすようにしましょう。
同時に自分で飲み物が飲める場合は水や経口補水液などを飲むように促しましょう。
水分が取れたらそのまま安静にします。
水分が取れない場合は医療機関を受診するようにしましょう。
意識がない場合
意識がないと判断できた場合はすぐに救急車を呼びましょう。
その後涼しい場所に移動させ、服を緩めます。
身体を冷やすのは意識がある場合と同様に行います。
意識がない場合に水分を取らせようとすると窒息する場合があるので無理に水分をとらせないようにしましょう。
また脱水症状では嘔吐・意識障害などの重度の場合は速やかに受診するようにしてください。
軽度の場合は経口補水液などを飲むように促しましょう
経口補水液の作り方
水:1L
食塩:3g(小さじ1/2)
砂糖:40g(大さじ4)
好みによってレモンやグレープフルーツなどの果汁
また経口補水液は冷やしたりせず15℃ほどのものをゆっくりと飲むようにしましょう。
※経口補水液は心臓病、腎臓病、高血圧など塩分制限をされている方の場合、体に不調をきたす場合があるので、かかりつけの医師と相談し、摂取するようにしましょう。
予防方法
室内
エアコンと扇風機を使用する
室内は28℃以下になるように設定しましょう。
また部屋の中でも室温にむらができるため、エアコンを使用しながら扇風機を使用することで部屋の中の空気が撹拌され、温度が下がりやすくなります。
直射日光を避ける
室内に直射日光が当たることで室温が上がりやすくなるためカーテンやレースなどを使用し、室内に直射日光が入ることを防ぎましょう。
水分補給をしっかりとする
1日の水分は2~3L必要となりますが、半分ほどは食事で摂取が可能になります。
それ以外の水分を摂取するということは目安として1日1000―1250mlを目安に摂取するようにしましょう。
高齢になると喉の渇き具合について鈍感になることがあるため、ご自宅にいる場合などは1時間にコップ一杯の飲み物を飲むことを目安にしましょう。
屋外
気象情報をチェックする
熱中症になる危険な温度を判断するために環境省が掲載している暑さ指数(WBGT)予報があります。
この暑さ指標が31を超える場合は熱中症になるリスクが高いため、なるべく屋外に行くことを避けるようにしましょう。
日傘や帽子を使う
屋外に行く必要がある場合は直射日光を避けるために日傘や帽子などを活用しましょう。
また、子供の場合は地面からの照り返しの距離が短く、熱中症になる危険が高くなるとともに、症状についてもしっかりと意思表示できない場合があるので屋外に行く場合は注意が必要です。
ベビーカーなども地面との距離が近く、風通しが悪い場合もあるので注意が必要です。
水分補給をしっかりとする
喉が渇くという状態は熱中症、脱水症状の初期症状なので、喉が渇く前にこまめに水分をとるようにしましょう。
目安としては1日に1000―1250mlの飲み物を飲むように意識しましょう。
汗をかく場合はこれ以上の水分補給が必要な場合もあるので様子を見ながら補給するようにしましょう。
このほかに、厚生労働省・環境省は暑くなり始めの時期から暑さに備えた体づくりを推奨しています。
方法としては「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度の運動を毎日30分程度の適度な運動としています。
夏の暑さが本格化する前に準備をしておくことをこころがけましょう。
まとめ
熱中症や脱水症になるのは夏だけではありません。
急に暖かくなってきてからなど温度差が開くことで体がついていけず発症することもあります。
まずは環境の調整や着るものなどで調整する、こまめな水分補給や暑すぎる場合には屋内に避難するなどの対応も心がけましょう。
また、暑くなる前から暑くなった時のための身体づくりも意識して行うことが大切です。
スマートチェーンでは体づくりや運動方法のレクチャーに役立つ様々なサービスが充実しています。
体験等も行っているので一度ご利用してみてはいかがでしょうか?
スマートチェーンおすすめサービス
ストロークジムの作業療法士、サイトウです。
専門は脳卒中リハビリや生活期リハビリ。
病気になってからのリハビリのご相談だけではなく、病気になる前の予防的についても積極的に配信していきます!
脳卒中リハビリにご興味がある、相談したいことがある方は
ストロークジム公式HPからお気軽にお問合せください。
- ホーム
- コラム
- メディカルフィットネス
- 急な温度変化にご注意!今から気を付けたい熱中症と脱水症について