【自律神経失調症】不調が続く原因や対処方法について!
これと言って原因はないにも関わらず「なぜか調子が悪い」と感じたことはありませんか?
病院に行っても特に問題はないと言われた場合、それは自律神経失調症化もしれません。
今回はそんな自立神経失調症について詳しくご説明していきたいと思います。
自律神経ってなに?
自律神経とは交感神経と副交感神経で構成されています。
交感神経と副交感神経は拮抗的に作用するようにできており、脳や脊髄から発生し、血管や内臓など全身に分布しています。
身体を動かす運動神経と言われるような体性神経を動物神経といい、自律神経など、自分の意志と関係なく働く神経を植物神経と言います。
交感神経とは?
昼間(活動中)を中心に働く神経で、アドレナリンやノルアドレナリンと言った神経伝達物質(ホルモン)により、活動するように促されます。
特に活発に働くタイミングとしては緊張するときと言われており、集中しているときやストレスを感じたときにより活発に作用します。
例えば大勢の前でスピーチをするとなれば多くの方が緊張してしまいますよね。
この時に手に汗をかいたり、心臓がバクバクするなんてこともあると思いますが、この汗をかく、心臓が活発に動くなどの作用は緊張により、交感神経が活発になったことで起こる反応です。
ストレスや緊張があるということは臨戦態勢や逃避行動がいつでもとれるように、準備をする必要があります。
そのために交感神経は心臓を早く動かしたり、筋肉を収縮させ、いつでも反応できるようにするなどの作用を引き起こします。
交感神経は『闘争と逃走の神経』とも言われます。
具体的な交感神経の作用としては、
- 瞳孔を開く
- 心拍数を上げる
- 血圧を上げる
- 消化活動を抑制する
- 呼吸を促進する
- 気管を広げる
など…
このほかにも交感神経の作用はたくさんあります。
副交感神経とは?
交感神経とは反対で、体を休めているときに積極的に作用する神経です。
特に食事中や食後、入浴中、睡眠中などを中心に活発になります。
副交感神経の作用も交感神経と反対で
- 瞳孔を縮小させる
- 心拍数を下げる
- 血圧を下げる
- 消化活動を活発化させる
- 呼吸を抑制する
- 気管を狭める
など…
これらの作用を見ていただいたように、交感神経と副交感神経は人間の活動と休息に必須の働きをする神経です。
眠るときに交感神経が働いてしまうと心拍が上がり、目がさえてしまい、しっかりとした睡眠がとれないだけでなく、常に臨戦態勢をとっているのですから疲れは取れません。
このように神経の活動バランスが崩れると体調に不調をきたしてしまいます。
自律神経失調症の症状は?
自律神経失調症とは自律神経のバランスが崩れ、様々な症状を引き起こす状態だということは上記でお分かりいただけたと思います。
そのため『自律神経失調症』とは正式な病名ではなく、特定の原因がないが心身の不調がある場合に用いられる病名になります。
身体的症状では
- 頭痛
- 動悸
- 息切れ
- 便秘
- 下痢
- 倦怠感
- 疲労感
- 手足のしびれ
- めまい
- 食欲不振
- 不眠
- 胃痛
- 肩こり
など…
精神的症状では
- イライラする
- 不安感
- 情緒不安定
など…
これらの症状が複数あり、さらにその症状を気にしすぎてしまうことでさらに症状が悪化するという悪循環に陥りやすいとも言われています。
またこられの症状については主に対処療法となりやすく、根本治療には至らないことも多く長期化しやすいということもよくあります。
なぜ自律神経は乱れるの?
これまでで、自律神経が乱れるとよくないことが多々あることはお分かりいただけたと思います。
では、そもそもなぜ自律神経が乱れるのでしょうか?
原因としては多岐に渡ると言われています。
特に原因として多く上げられるのは精神的・身体的なストレスです。
精神的なストレス
- 人間関係
- 勉強や仕事のプレッシャー
- 生活環境の変化
- 感情の起伏が激しくなるような出来事
など、理由は様々です。
身体的ストレス
- 騒音
- 気温の変化
- 人混みの多い場所
など体に直接的に受けるストレスも様々です。
生活リズムの乱れ
次に多い原因は生活リズムの乱れです。
自律神経は生活リズムの乱れによっても不調をきたしてしまいます。
理由は自律神経は体内時計によりホルモンが活発になる時間帯などを調整しているためです。
そもそも体内時計とは脳の視床下部という場所で調整されており、規則正しい生活を送る経過で日光を浴びる時間や体を動かすなどの身体の影響を感じ取ることで、必要な神経伝達物質を体の各所に発していきます。
しかし生活リズムが不規則になってしまったり、昼夜逆転してしまうなどの影響があると視床下部は正常に神経伝達物質を放出することができません。
神経伝達物質が放出されないと自律神経は活発化できないため、不規則な働き方をしてしまい身体に不調をきたしてしまいます。
他にも更年期障害や別の病気にかかってしまった場合にも神経伝達物質が正常に放出されなくなるため、自律神経に異常をきたしてしまいます。
自律神経に影響する病気ってなに?
- 自己免疫疾患
- 糖尿病
- がん
- パーキンソン病
- 多系統萎縮症
- 脊髄疾患
などの様々な疾患が自律神経に影響を与えてしまいます。
これらの疾患がない状態でも自律神経障害がある場合を“原発性自律神経障害”とも言います。
自律神経失調症を見分ける方法は?
様々な疾患による影響もあり、具体的な判断をするためには各診療科での受診が必要になります。
ご自宅でも簡単にできる確認方法としてはシェロング起立試験があります。
シェロング起立試験とは?
自律神経失調症になると血圧調整がうまくいかないことがあります。(起立性低血圧など)
この検査では横になったときと立ち上がってすぐの血圧を比較します。
また立ち上がった直後から1分おきに血圧を測定し、10分間分の測定を行います。
その時に収縮期血圧が21㎜Hg以上低下、同時に拡張期血圧が16㎜Hg以上低下する場合は自律神経失調症が疑われます。
このほかにも横になって起きたときにふらつきやめまいがする、食後に血の気が引くような感じがある、排尿障害があるなどの自覚症状がある場合は神経内科などの受診をお勧めします。
自律神経を整える方法は?
不調を感じたときに何かしらの自律神経が乱れる原因に心当たりがある場合は対処をしていく必要があります。
今回は自律神経が乱れる原因となりやすい項目の調整方法についていくつかご紹介したいと思います。
生活リズムを整える
日中にしっかりと日光を浴びる(外気浴)や適度な運動などを行い、夜は質の良い睡眠をとるようにすることが大切です。
日光を15分浴びると脳の視床下部から体内時計を調整するための神経伝達物質(セロトニン)などが放出されます。
体内時計を整えることは自律神経を整えるためには大切な習慣なので積極的に取り入れていくことをお勧めします。
また食事の時間を毎日固定することも大切です。
生活をしていく中での温度や湿度、着る服などを気にすることも身体的ストレスを減らすためには有効なので意識してみるのも良いかもしれません。
食事を見直す
脂質や塩分などが多いと血圧が上がりやすく、消化にも時間がかかってしまうことなどから自律神経が乱れる原因となります。
乳製品やナッツ、大豆などの他、納豆や赤身魚、穀物などはとくに自律神経を整えるために必要な栄養が含まれているとされています。
また水分補給をこまめに行うことも自律神経を整えるためには必要です。
運動を摂り入れる
適度な運動はストレス発散に有効です。
また有酸素運動は血流改善や適度な疲れを得やすいことから良質な睡眠につながりやすくなります。
1日20分程度の運動や体を動かすことを意識することが大切です。
最近では運動の他にも呼吸を意識するマインドフルネスなどの活動もストレス発散効果や血流改善などの効果が示唆されてきています。
ゆっくりと深呼吸することで副交感神経を活発にすることが認められており、自律神経のバランスを整えるのには有効と言われています。
休息をとる
ゆっくりとした休憩をとることでストレスの発散につながります。
また休憩により、脳がリラックスすることで脳波が安定し、自律神経を整えることにつながるとも言われています。
まとめ
自律神経失調症はストレスや生活リズムの乱れが原因であることが多くあります。
また自律神経失調症が長く続いてしまうとそのほかの生活習慣病や他の疾病の原因にもなりかねないので、早めに対処することが大切です。
他の疾患による原因の場合は病院などの受診が必要になりますが、生活習慣の見直しや運動、ストレスへの対処などは今からでも始められる方法です。
取り入れられそうな活動は積極的に行っていきましょう。
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