【実践編】ストレッチポールってどうやって使うのが効果的?オブジェになりがちなストレッチポールで今すぐ実践活用法5選
ストレッチポールの活用法をお伝えする内容の後半コラムです。
実際にストレッチポールの活用方法をお伝えしていきます。
ご自宅にストレッチポールがある方は今すぐ一緒に実践してみてくださいね!!
まずは、ストレッチポールの基本姿勢についてお伝えしていきます。
【基礎編】ストレッチポールってどうやって使うのが効果的?オブジェになりがちなストレッチポールを今すぐ実践活用法5選 をまだご覧になっていない方は是非、先に【基礎編】をご覧ください。
ストレッチポール使用時の基本姿勢
ストレッチポールは基本的にはまずは「仰向けに寝た状態」で使用することがメインとなります。
ストレッチポールを横向きに置いて使用したり、立てた状態で使用したりと使用方法は多く存在しますが、今回は最も基本となる「仰向けに寝た状態」での実践方法をお伝えしていきます。
まずは、ストレッチポールに寝る際の基本姿勢についてお伝えしていきます。
今回、基本姿勢でポイントとなるのは「背骨」です。
背骨は1本連なっているように見えますが、椎体という骨がいくつも積み重なるように構成されています。
また背骨は
- 頚椎
- 胸椎
- 腰椎
- 仙骨
という4つに分類されます。
4つの構成単位が複合されて脊柱と表現され、上記の写真のように背骨には生理的湾曲というS字カーブが存在します。
この生理的湾曲が崩れてしまった場合に、腰痛を誘発してしまったり肩こりが発生したりと、姿勢の乱れから身体の不調へとつながってしまうのです。
崩れてしまった脊柱(背骨)の生理的湾曲を整えるポジションがストレッチポールでの基本姿勢となります。
ストレッチポールの乗り方
まずはストレッチポールの上に乗る際の方法についてお伝えしていきます。
- ストレッチポールの端にお尻をついて座る
- 両膝は立てた状態とする
- 背中から順番に頭までをゆっくりとストレッチポールにつけて仰向けに寝る
ストレッチポールの上での姿勢
- 両膝は立てた状態で不安定なポジションを下半身でサポートする
- 両手も床に付いている状態とする
- 後頭部、胸椎、仙骨の3か所がストレッチポールに当たるようにセットする
- 呼吸は止めないように自然な呼吸を繰り返す
- 身体に力が入らないようにリラックス状態を意識する
誤った姿勢の例
- 腰に隙間が極端に出来ている状態
- 肩に力が入っている状態
- 頭頂部がストレッチポールについている状態
- 顎が上がっている状態
上記のような姿勢になっている場合には、逆効果になる可能性があります。
本来であれば、理想の形として力を抜くことがポイントとなりますが、上記の例のような姿勢になっている時には”力が入っている状態”になっている可能性が高いです。
不安感をなくし、できる限り全身の力を抜いてリラックスした状態でストレッチポールの上に乗るように意識をしてみましょう。
ストレッチポールの活用方法紹介
では、基本の姿勢を確認できたところでここからは実際のストレッチポールを活用したメニュー紹介をしていきます。
左右にころころ
【目的】
- 全身の力を抜き、手や足を動かす身体の準備を行う
- ストレッチポールの上に寝るという状態に身体を慣らす
- 脊柱の周りに付いている筋肉をほぐす
【やり方】
- ストレッチポールの上に基本姿勢で仰向けに寝る
- 手のひらを上にした状態で身体の横に置く
- 肩の力を抜き、出来るだけ方が床の方へ自然と落ちるようにセットする
- ストレッチポールを軸にして左右に身体を揺らす
【ポイント】
- 小さく左右に動く
左右ころころは、ストレッチポールの上に寝て行う種目の一番最初に行ってほしい種目となります。
目的として「ストレッチポールの上に寝るという状態に身体を慣らす」という内容を挙げました。
大きく身体を揺らそうと思うと、ストレッチポールから落ちてしまうかもしれないという不安感から身体に力が入ってしまう原因となる可能性があります。
大きく動かすことが目的ではありませんので、小さくころころと左右に動き安心して身体を動かすようにし、副交感神経を上手く働かせることができるように身体と心の準備を行うようにしましょう。
- できるだけ全身の力を抜く
ストレッチポールの上に寝て行うエクササイズでは重力に身を任せ、リラックスした状態で動作を行うことが上手く行うポイントとなります。
一番最初のエクササイズで力が入ってしまうとこの後に続くエクササイズでも力が入った状態のままになってしまい、十分に効果を発揮することができなくなる可能性があります。
自然な呼吸を繰り返し、リラックスした状態で動作を行えるようにしましょう。
手バンザイ(両手・片手)
【目的】
- 肩周りの筋肉の緊張をほどく
- 手の動きをスムーズに行う準備を行う
【やり方】
- ストレッチポールの上に基本姿勢で仰向けに寝る
- 手のひらをお互い向き合わせにした状態で身体の横に置く
- 両手を床に向かってバンザイをするように動かす
- バンザイまで手を動かしたら下の位置まで両手を戻す
- 両手で数十回、動作を繰り返したら両手から片手ずつ動かす動作に変更し、片手ずつでも同様の方法で数十回繰り返す
【ポイント】
- 肩に力が入らないように注意
目的の一つに肩周りの筋肉の緊張をほどくという内容を挙げましたが、肩に力が入っている状態で動作を繰り返しても肩周りの筋肉の緊張をほどくことができません。
最初にセットしたポジションのようにリラックスし、力はできる限り抜いている状態で動作を繰り返すことで肩周りの筋肉の緊張をほどくことができますので、動かす前に力を抜くように意識しましょう。
もし、力が入ってしまっている場合には動作を行う前に深呼吸を行うことをオススメします。
- 指先を遠くにするように意識
肩周りに力が入っている状態だと肩や肩甲骨周囲の筋肉が縮まり、全体的に小さな動きとなりやすいです。
手を動かす場合には指先を遠くに伸ばすように意識して動作を行ってみましょう。
指先を遠くにする意識をひとつプラスするだけで肩周りの筋肉にほぐれ方が変わりますので、効果的にエクササイズを行うためにも指先の意識を足して実践してみましょう。
小さくくるくる
【目的】
- 肩甲骨周りの筋肉の緊張をほどく
- 全身の力を抜き、リラックス状態をつくる
【やり方】
- ストレッチポールの上に基本姿勢で仰向けに寝る
- 手のひらを上にした状態で身体の横に置く
- 肩の力を抜き、出来るだけ肩が床の方へ自然と落ちるようにセットする
- 身体の横で小さく丸を描くように手を動かす
- 内回りで数十回動作を繰り返したら外回りも同様に数十回繰り返す(どちらの回し方でも可)
【ポイント】
- 肩甲骨から動かすように意識
小さくくるくるの最大の目的は肩甲骨を動かし肩甲骨そのものの動きを改善することと、肩甲骨周囲の筋肉をほぐすことです。
そのうえで動作を行う際に肩甲骨が十分に動いていないと、効果を発揮することができずにただ手が動いているという状態になりやすいです。
手のひらを動かすというイメージではなく肩甲骨を動かすというイメージをし、効果を十分に発揮できるように意識しましょう。
- 肩だけの動きにならないように注意
小さくくるくるでなりやすいエラー動作として、肩を上下させて動いている風になってしまうというケースがあります。
肩が動いていると一見出来ているように思われがちですが、肩甲骨が一緒に動いていなければ効果を十分に感じることはできません。
肩だけの動きにならないように注意し、肩甲骨を一緒に動かしていることを確認しましょう。
横からバンザイ
【目的】
- 肩周り、肩甲骨周囲の筋肉の緊張をほどく
- 上半身を動かしやすくする
- 肩凝りを改善する
【やり方】
- ストレッチポールの上に基本姿勢で仰向けに寝る
- 手のひらを上にした状態で身体の横に置く
- 肩の力を抜き、出来るだけ肩が床の方へ自然と落ちるようにセットする
- 床から手の甲が離れないようにしながら頭の方向に向かって両手を動かす
- 上まで動かしたら元の下の位置まで両手を戻す
【ポイント】
- 手の甲が床から浮かないように注意
胸周りの筋肉を十分に伸ばすためには、常に床に手が近い状態が理想です。
肩に力が入り無理やり手を動かすような動作となると重力に逆らうような状態となり、せっかく伸ばそうと思っている胸周りの筋肉に力が入り効果を感じることができません。
手のひらを上にした状態で動作を繰り返しますが、その際に手の甲が常に床についている状態でド佐生を行うことで肩に無駄な力が入ることを防ぐことが出来ます。
- 力が入らないように注意
上記のように重力に逆らう形にならないようにするためには、他の種目同様に力を抜きリラックスした状態で動作を繰り返すことが重要なポイントとなります。
ここで皆さんに認識してほしい部分として、横からバンザイでは手を耳の横まで持ち上げることが動きのゴールではありません。
余計な力が入らずに胸周りに伸びていることを感じたり、肩甲骨周囲が動く感覚を自身で感じることができるという部分を動きのゴールとして設定します。
手を上げられているから良いという認識ではなく、自身の身体の状態に合わせて動かす幅を調整するように意識しましょう。
天井に持ち上げる
【目的】
- 肩甲骨周囲の動きを良くする
- 肩甲骨周囲の筋肉の緊張をほどく
- 肩凝りを改善する
【やり方】
- ストレッチポールの上に基本姿勢で仰向けに寝る
- 両手を天井に向かって持ち上げる
- 両手はお互い手のひらが向き合わせの状態にする
- 肩甲骨を浮かせるように指先を天井に向かって更に持ち上げる
- 行けることろまで指先を天井に向かい突き上げたらストンと力を抜き、元の位置に手を戻す
【ポイント】
- 肩甲骨を十分に動かす
今回の突き上げ動作で最も重要となる動きは肩甲骨の外転です。
肩甲骨の外転とは、お互いの肩甲骨が離れているような状態を指します。
両手を突き上げた時にお互いの肩甲骨が遠くにいる状態となっているのかが重要なポイントとなりますので、ご自身でも意識しながら実践してみましょう。
また、肩甲骨の外転を行うことができれば肩甲骨を安定させるために働く筋肉の活動を促すこともできますので、肩周りに不調を感じている方にはもってこいの種目となります。
- 一気に脱力する
指先を天井に向かい持ち上げ、肩甲骨の外転を作ったあとには一気に脱力し、力を抜くことが重要なポイントとなります。
一気に脱力することができると身体にかかる重力によって自然と無駄な力が身体から抜け、十分に効果を発揮することができます。
力を常に入れて動かすのではなく、指先を突き上げたあとには力を抜くことを意識しましょう。
肩甲骨はがし
【目的】
- 肩甲骨周囲の筋肉の緊張をほどく
- 上半身全体の動きを改善する
- 肩凝りを改善する
【やり方】
- ストレッチポールの上に基本姿勢で仰向けに寝る
- 手のひらはお互い向き合わせの状態とする
- 肩の力を抜き、出来るだけ肩が床の方へ自然と落ちるようにセットする
- 両手を天井の方に向かい、持ち上げ、そのまま床まで両手を動かす
- 床まで手を動かし、手が床に付いた状態までいったらそのまま手のひらを上にし、肘を曲げて身体の横まで手を動かす動作を繰り返す
【ポイント】
- 肩甲骨を寄せるように意識
ひとつ前の種目では肩甲骨の外転を意識するようにお伝えしましたが、肩甲骨はがしではどちらかというと肩甲骨の内転を意識していただきたいです。
肩甲骨の内転とは先ほどの肩甲骨外転と反対の動きとなりますので、肩甲骨がお互いより合うような動作となります。
肘を曲げて手を身体の横に戻してくる過程で肩甲骨の内転を意識して使うと効果が格段にアップします。
肩や腕を動かすのではなく、肩甲骨を動かすように意識をしましょう。
- 肘をストレッチポールに向かって動かす
上記の肩甲骨内転のポイントを実践する中で、もう一つ動きを確実に行うための意識として肘がポイントとなります。
肩甲骨内転を行う過程で肘をストレッチポールに近づけるように動かすことで、肩甲骨内転がやりやすくなります。
肘をストレッチポールに寄せることで運動連鎖により肩甲骨内転を自然と促すことができますので、肘の意識もプラスしながら動作を実践してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
【基礎編】【実践編】と2つに分けてお伝えしてきましたが、両方を読んだうえでご自宅でも上記の内容を実践していただけると嬉しいです。
ストレッチポールは「誰でも簡単に」「短時間で」実践できるセルフケアアイテムです。
ご自宅にストレッチポールがあるという方も多いかと思いますので、今回を機にオブジェになっているストレッチポールを使ってみてはいかがでしょうか?
特に、身体のどこかに不調がある方にはオススメの内容となっておりますので、まずは試しに行ってみてください!!
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