筋肉の構造を理解して身体を使えるようにしよう!筋肉の種類と特徴まとめ
筋肉とはどういうものなのか…あなたは分かりますか?
「筋肉」と言っても説明してと言われるとなかなか難しいものです。
トレーニングをしている方にとっては当たり前かもしれない知識ですが、細かく見ていくと意外と知らない知識があるものです。
せっかくトレーニングするなら効果的に!
今回の記事を読んで
- 日々のトレーニングに役立てる
- 身体について興味を持つ
- 身体についての豆知識を増やす
などあなたの用途に合わせて活用して頂けると嬉しいです。
今回の記事を読むと
- 筋肉の作りはどのようなものなのか?
- 筋肉のタイプとは何か?
- 筋肉の様式はどのようなものか?
- 筋肉はそれぞれで形が異なっていた?
といったことを知ることが出来ます。是非、最後までご覧下さい。
骨格筋とは?
骨格筋とは骨格を動かす筋肉を指します。
骨格筋は、いくつかの筋繊維が束となり、それは筋繊維束と表現されます。
表面から
- 筋(筋外膜)
- 筋繊維束(筋周膜)
- 筋繊維(筋内膜)
- 筋原繊維
- アクチンフィラメントーミオシンフィラメント
という順番になっています。
筋原線維の間にはミトコンドリアが存在しています。
筋原線維は、Z帯から伸びるアクチンフィラメントとアクチンフィラメントの間に存在するミオシンフィラメントで構成されます。
- アクチンフィラメントは直径約7nm
- ミオシンフィラメントは直径約15nm
では、筋肉の構成が分かったところで次に筋肉はどのようなタイプ分類があるのかを説明していきます。
骨格筋繊維のタイプ
筋線維は
- 筋肉が縮んでいる持続時間が長い遅筋線維
- 筋肉が縮んでいる持続時間が短い速筋線維
に分類されています。
それぞれ組織学的分類で表現すると
- type I維
- type Ⅱ維
と呼ばれています。
type Ⅱ線維は更に
- type Ila線維
- typeIIb線維
に分類されます。
ここからは、それぞれの特徴をまとめていきます。
type I線維
- 収縮速度が3つの中で最も遅い
- 得られる筋の張力が低い
- 毛細血管密度が高い
- 酸化系にエネルギー源を持つ
- 疲労しにくい
- 長時間収縮し続けることが可能
type IIb線維
- 収縮速度が3つの中で最も速く
- 単収縮で得られる筋の張力が最も高い
- 爆発的に高い収縮力を得ることが可能
- 毛細血管密度は低い
type Ib 線維
- 筋内グリコーゲンを多く含んでいる
- エネルギー源として無酸素性解糖を持つ
- 疲労しやすい
- 収縮特性と酵素活性がtype I線維とtype IIb線維の中間の特性を持つ
エネルギー代謝からみた筋線維の分類は
- SO線維 (slow-twitch oxidative fiber)
- FOG線維(fast-twitch oxidative glycolytic fiber)
- FG線維 (fast-twitch glycolytic fiber)
それぞれ type I線維、type Ila線維、type Ib線維にほぼ対応しています。
- 遅筋= type I線維= SO線維
- 速筋= type Ila線維= FOG線維
- 速筋= type Ib線維= FG線維
となります。
①遅筋= type I線維= SO線維
はマラソンのような長時間行うような運動をイメージすると分かりやすいです。
一気に力を入れるようなものではなく、一定の力を継続的に使えるようなものを指します。
② 速筋= type Ila線維= FOG線維
③ 速筋= type Ib線維= FG線維
はウエイトリフティングのような運動をイメージしてみて下さい。
遅筋とは違い、瞬時に爆発的なパワーを発揮するようなものを指します。
また、徐々に筋力を発揮するときに動員される筋線維は、*サイズの原理に従っています。
最初にSO 線維が動員され→筋力の増大とともにFOG線維→FG 線維が動員されるようになります。
*サイズの原理
なるべく小さな運動単位から順番に使われていくという原理
筋肉はまず、「サイズの小さな運動単位」から動員されます。小さな運動単位は大きな力を発揮するのには適していないので、まず、小さな運動単位が動員され、徐々に大きな運動単位が動員されていきます。
筋収縮の様式
筋収縮様式は、3つに分類されます。
- 等尺性収縮 (isometric contraction)
- 等張性収縮(isotonic contraction)
- 等速性収縮(isokinetic contraction)
に分類されています。
3つそれぞれを細かくみていきましょう。
等尺性収縮(isometric contraction)
筋収縮によって関節運動が生じない運動
- メリット:場所を選ばず、いつでもどこでも行うことができる運動です。
- デメリット:トレーニングを行った関節角度付近のみに効果を発揮するという特性があるため、角度によって限定されてしまう運動です。
等張性収縮(isotonic contraction)
一定の負荷で運動し、一定の張力で筋肉を収縮させる運動
- メリット:負荷設定がしやすいため、筋力増強がしやすい運動です。
- デメリット:鍛える為には時間がかかり、筋肉痛が残りやすい運動です。
等速性収縮(isokinetic contraction)
一定の運動速度で筋肉を収縮させる運動
- メリット:動かす運動範囲全域で、最大筋力を発揮することが出来るため、筋力増強にはとても効果のある運動です。
- デメリット:等速性運動を行うためには専用の機械が必要で、機械自体が高価であり、機械の操作自体も簡単では無いため、実施しづらい運動です。
等張性収縮と等速性収縮は、更に2つに分類することが出来ます。
- 求心性収縮(concentric contraction)
- 遠心性収縮(eccentric contraction)
に細かく分類されます。
求心性収縮
筋肉を短縮(縮めながら)させながら収縮させる様式
遠心性収縮
筋肉を延長(伸ばされながら)させながら収縮させる様式
イメージして欲しいのは肘を曲げ伸ばしする時の動きです。
肘の曲げ伸ばしの時には
*主動作筋で力こぶの筋肉である「上腕二頭筋」
*拮抗筋で振袖の筋肉である「上腕三頭筋」
が活動します。
肘を曲げてくる動作の時には
- 上腕二頭筋は縮める運動となる=求心性収縮
- 上腕三頭筋は伸ばされる運動となる=遠心性収縮
逆に肘を伸ばす動作の時には
- 上腕二頭筋は伸ばされる運動となる=遠心性収縮
- 上腕三頭筋は縮める運動となる=求心性収縮
となります。
上記を見てわかる通り、この筋肉が必ず求心性収縮という訳ではありません。
動く方向や、やり方によって求心性収縮ー遠心性収縮は変化するのです。
また、主動作筋が求心性収縮の場合には拮抗筋は遠心性収縮となります。
*主動作筋ー*拮抗筋
ある動きを行う時にメインで動く筋肉を「主動作筋」と呼びます。
その主動作筋の反対側にある筋肉が「拮抗筋」です。
主動作筋の反対側には必ず「拮抗筋」存在します。
筋の形状
筋は形状によって幾つかの分類が出来ます。
- 紡錘状筋
- 羽状筋
- 半羽状筋
- 二頭筋
- 多腹筋
- 鋸筋
に分類されます。
それぞれがどのような形で、どのような特徴があるのかをみていきましょう。
紡錘状筋
- 基本的な筋肉の形と言われています。
- 腱に対して筋線維が長軸方向に走行している(平行に真っ直ぐになっている)筋肉です。
- 速いスピードで収縮できるという特性をもちます。
- 別名、平行筋ともいいます。
- この筋肉に対しては軽めの負荷でトレーニングすることが有効です。
筋肉
- 上腕二頭筋
- ハムストリングス
- 前脛骨筋
羽状筋
- 中央に走る腱から、筋線維が羽のように斜めになり左右へ伸びている筋肉です。
- 筋線維の走行がなす角度を羽状角と呼びます。
- 紡錘状筋と比較して、直線に並んでいる数が少ないため、収縮速度は速くないです。
- ですが、筋線維の数が多いため、大きな力を発揮することが出来ます。
- この筋肉に対しては高重量の負荷でトレーニングすることが有効です。
筋肉
- 上腕三頭筋
- 大腿四頭筋
- 腓腹筋
半羽状筋
- 羽ペンのような形をしている筋肉です。
- 前述した羽状筋の片側半分の形とイメージすると分かりやすいです。
- 真ん中に腱があり、その片側に筋肉が広がっている状態を指します。
筋肉
- 半膜様筋
- 長趾伸筋
二頭筋
- 筋頭(筋肉の付着部分)が複数に分かれている筋肉のことを指します。
- その数によって、名称は異なりそれぞれ二頭筋、三頭筋、四頭筋と呼ばれています。
筋肉
- 上腕二頭筋
- 顎二腹筋
- 肩甲舌骨筋
多腹筋
- 筋肉の途中に腱がある状態です。
- 筋腹が複数に分かれている筋肉を指します。
筋肉
- 腹直筋
鋸筋
- 筋全体の形が鋸の形をしているものを指します。
- 代表的な筋肉はその名の通り「前鋸筋」です。
筋肉
- 前鋸筋
- 上後鋸筋
- 下後鋸筋
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の内容をみて、少しでも身体について興味を持ってもらえると嬉しいです。
トレーニングをするなら意味あるトレーニングを!
筋肉はそれぞれ形が異なり、特徴も異なります。
それぞれの筋肉を理解することで、日々のトレーニングがより効果のあるものになるに違いないでしょう。
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所属の健康運動指導士トレーナー竹村です。
内科系疾患・整形外科疾患・予備軍の方に向けた健康増進施設、指定運動療法施設にてトレーナー従事中
運動を行う上での効果やポイント、身体についての知識など、運動に関わる様々な情報を発信していきます。
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