中性脂肪が高い・低い｜実はどちらも不健康！健康的な中性脂肪とは？

血液検査には『中性脂肪』という項目があり、これが高い値だと医師から「脂肪を落とすように」と注意を受けることもあります。

また、近年では中性脂肪を下げる特定保健等食品などもよく見かけるようになりました。

そのため中性脂肪と聞くと「低い方がいいもの」と、考えている方も多いのではないでしょうか？ですが中性脂肪も身体にとって欠かせないものだったのです。

今回はそんな中性脂肪はどのくらいが健康的なのか？をご紹介します。

中性脂肪とは？

中性脂肪は体内に存在する脂肪の1つで体脂肪に多く含まれ、私たちのエネルギー源のため生きていくために欠かせないものです。

中性脂肪は"トリグリセライド"とも呼ばれ、血液検査なので略してTGと表記されることもあります。

食事から摂取される他、肝臓で合成され血液に運ばれ臓器や筋肉が動くためのエネルギー源として使用されますが、余った分は皮下脂肪や内臓脂肪に蓄えられてしまいます。

中性脂肪は体温の維持、脂溶性ビタミン（A,E,D,K）や必須脂肪酸の吸収、内臓の保護などに大切な役割を果たしているのです。

中性脂肪の基準値

空腹時採血：30～149㎎/dLが基準値

高トリグリセライド血症の診断基準：150㎎/dL以上（空腹時採血）

または175㎎/dL（非空腹時採血）

※採血前の空腹時は一般的に検査前日の12時間以上絶食した状態が望ましい。

以前は高トリグリセライド血症の診断における中性脂肪の基準は空腹時150㎎/dL以上のみでしたが、2022年の動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改定により非空腹時の新基準も追加されています。

中性脂肪が高い

採血結果で中性脂肪が基準値以上であれば、血管の老化が早まり動脈硬化のリスクが高まります。

動脈硬化が進むと血液の流れが悪くなるので、血圧が上がりやすくなり狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの命にかかわるような重大な病気を発症する可能性が高くなります。

また、甲状腺ホルモンの動きが鈍くなるため甲状腺機能低下症にもなる可能性も…

その他に脂質異常症、糖尿病、膵炎などをかかっている可能性も考えられます。

中性脂肪が低い

採血結果で、中性脂肪が低い場合は体のエネルギーの蓄えが少ない状態です。

そのため疲れやすい、疲労の回復が遅くなる、免疫力の低下や体温が低い、冷え性などの症状が現れやすくなり脂溶性ビタミン(A,D,E,K)などの吸収も悪くなるので、肌荒れなどのトラブルの可能性も高くなります。

また、甲状腺ホルモンの病気が隠れている場合もあります。

中性脂肪が低い場合、糖質や脂質をを摂らないようにする極端なダイエットで低値になりやすいです。

中性脂肪の安定

中性脂肪は食事と関係が深いことがわかっています。

食事から糖質、脂質、タンパク質を摂った後、体はエネルギーとして使用しますが余った分は肝臓に送りこまれ中性脂肪が作られます。

お菓子などの糖分の多いものやアルコールは中性脂肪を増加させやすいので摂りすぎには注意し、運動不足やストレスも中性脂肪を増やす原因となるので、習慣的に運動を摂り入れることも大切です。

糖質や脂質を制限しすぎるなど極端な食事制限も中性脂肪を低くさせる原因に。

理想的な美肌も体型も目指すなら栄養バランスを考えた食事を3食、腹7分目～8分目を摂ることです。

また体質で中性脂肪が高値や低値になる方もいますので、その場合は医師に相談しましょう。

まとめ

中性脂肪は高いと病気の可能性が高くなることはみなさんもご存知かと思いますが、低くても体に負担がかかることがわかりましたね。

極端なダイエットで、痩せすぎは体に負担がかかりやすく、肌荒れもおこしやすくなりなりますので健康的な体重を目指して活動しましょう。

血液検査もとても重要です。若い方は体力もありますので、あまり健康が気にならないかもしれませんが、年に1回は健康診断に行き、ご自身の健康状態を把握するのも病気予防にも繋がりますよ。

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